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【1から分かる!】アメリカがANTIFAをテロ組織に認定? 何が問題なの?

 

アメリカのトランプ大統領が「ANTIFA(アンティーファ)」をテロ組織として認定するというニュースが報道されましたね。

さて、このANTIFAという集団は何なのか。

なぜ問題になっているのかわかりやすく解説していきます。

ANTIFAってなに?


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「ANTIFA」とは「anti-fascists」の略です。「anti」は反対という意味ですね。ネットでよく見るアンチのことです。

一方、「fascists(ファシスト)」とはファシズム主義の人たちのことです。このファシズム主義とは、色々な意味がありますがここでは権力で国民を支配する独裁のような意味だと思ってください。

つまりANTIFAとは権力で支配しようとする人たちに対して抵抗するという意味になります。

これだけ聞くと、あれ?いい人じゃん。と思うかもしれませんね。さて何が問題なのでしょうか。

 

何が問題なの?

今回の騒動の発端は、アメリカのミネソタ州で黒人男性が警官に窒息死させられらことです。死亡した男性は無実にも関わらず偽装通貨使用の疑いで声をかけられ、結果的にこのような悲惨な結末となりました。

 

これを黒人に対する人種差別だとして、事件の起きたミネソタ州だけでなくニューヨークなど各地でデモが発生しました。しかし問題なのが、これが最近過激化しており、放火や暴力にまで拡大していることです。

この騒動に大きく関わっているのがANTIFAというグループであり、そこに目をつけたトランプ大統領は「こんなことをするなんて、テロ組織とみなす!」と発言しました。

(正式に認定されたわけではあません)

 

これまでにアメリカにテロ組織と認定されたのはアルカイダイスラム集団など、指導者や構成員がハッキリとわかるグループです。

しかしANTIFAのように構成員や指導者が不明なグループをテロ組織とみなすことは極めて異例だといえます。

 

放火や暴力などを行使することは確かにデモ行為としては不適切であるといえますが、国が特定の主義を持つ人たちを弾圧していいのか。今回トランプ大統領の発言が批判されている点がそこなのです。

 

まとめ
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特定の主義や思想、人種を弾圧してすることで成り立っていた国が歴史上いくつもあります。例えばドイツ(ナチス党)。ここでも悲惨な出来事がありましたね。

 

もちろん、人々や財産に危害を及ぼす行為は不適切な行為とは言えません。しかし、表現の自由を有する人間を弾圧することもまた適切と言い難いですね。グループの定義が難しいANTIFA全員がテロ組織と見なされたら、適切にデモを行う人々はどうなってしまうのか。両者ともにたくさんの意見がありますね。

 

今回の騒動をきっかけに、表現の自由と安全のためにそれを規制する行為について考えてみませんか。もちろんどちらかが正しいということはないと思います。