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【横田滋さん死去】そもそも拉致問題ってなに?

昨日、拉致問題の被害者横田めぐみさんの父親である横田滋しげる)さんが亡くなられました。

各テレビ局で取り上げられていますが、そもそも拉致問題とは何なのでしょうか。

日本人が北朝鮮に連れて行かれた事件だということは分かるかと思いますが、具体的に何が起きて、日本と北朝鮮はどのような対応をとってきたのか。

こうした点をわかりやすく解説します。 


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拉致問題の発端は?

1970年代から1980年代にかけて、多くの日本人が行方不明になりました。日本政府の調査や亡命した北朝鮮人の証言により、これらの行方不明者は北朝鮮に拉致されたことが分かったのです。これが拉致問題の発端です。

北朝鮮による拉致が発覚した後、日本は北朝鮮に対して拉致を認めさせようと何度も話し合い続けました。そして2002年に北朝鮮はようやく拉致したこと認め、5人の拉致被害者が帰国したのです。

しかし、拉致被害者の中には2020年現在も帰国できていない方もいらっしゃいます。そのうち一人が昨日お亡くなりになった横田滋さんの娘さんである横田めぐみさんです。

当初、北朝鮮からは、「横田めぐみさんは既に死亡した」との証言がありました。その証拠として横田めぐみさんの遺骨が日本に送られてきたのです。北朝鮮は現在も横田めぐみさんを含む数人は既に死亡もしくはそもそも北朝鮮に来ていないと主張しています。

しかし、横田めぐみさんの遺骨として送られてきた遺骨をDNA検査すると横田めぐみさんのものではないことが判明しています。

このような北朝鮮の対応に疑わしいことが他にも数多くあるため、拉致被害者は死亡していないのではないか、もし生きているなら、日本に帰国させるよう日本が北朝鮮にずっとはたらきかけているのです。

 

日本はどんな対応をとっているの?

日本は拉致問題が発覚してから様々なことに取り組んできました。

各国との首脳会談や人権状況決議の提出などにより、拉致問題は日本だけでなく世界に認識されたといえます。

近年ではG7サミットや多国間協議により、一層世界からの支持を得ており、拉致問題対策本部という担当部局も設置されました。

しかし残念ながら未だに横田めぐみさんを含む数人の拉致被害者は帰国できていないのです。

北朝鮮としては拉致被害者を帰国させると様々な情報が日本に漏れるのではないかと心配しているのです。そのため長い間拉致被害者が日本に帰国できていないのです。

 

まとめ

いかがでしたか。北朝鮮と日本との食い違いがいくつもあり解決が非常に難しい問題なのです。

しかし、解決は難しいと諦めるのではなく、国民一人一人が解決しなければいけない問題であると意識し続けることで、解決に向けた取組が続いていくのではないでしょうか。

拉致被害者であり、帰国を果たした曽我ひとみさんは横田滋さんに「私を救ってくれた」と発言しいましたが、曽我ひとみさんのような拉致被害者を一人でも多く救えるよう、政府は頑張っていただきたいですね。